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ウースの万能神
2025/06/01
「ボク日本語沢山覚えました」そう瞳を輝かせて来たのは当時20代前半の台湾の交換実習生の徐さん。見ると彼のノートには「ザース、ちーす、さーせん、あざます…」と言う単語が。「中国語?」「いえ日本語です。アナタも先輩たちも使ってマス」そう言われてハタと気付いた。毎夕に出勤し「おはようございます」というと先輩方からは「ザース!」の大合唱。夜勤だった時期の仕事仲間は男性のみ。しかも全員が体育会系と来たもので声掛けや返答の大概は「ウイース!」綺麗な日本語で「おはよう、ありがとう」と言うお返事は管理職の面々からしか返ってきた記憶がない。
「ボク、この日本語を台湾の大学で発表します!」私は二の句が継げず。
これが後日とんでもない事態を引き起こす。

徐さんは当時ドアマンとして勤務していた。彼が到着したベンツタクシーの後部座席を開けた瞬間、私は彼を押し退けて割込んだ。「彼は親日国台湾からの実習生です。精一杯おもてなしさせて頂きます!」真冬というのに私の外套の下は一瞬にして滝汗が流れ落ちた。「ボク何か悪かったですか?」徐さんが私にうなだれた。これは私の落ち度。あの時の日本語を有耶無耶にしたから、徐さんは「セ―!=いらっしゃいませ」とお客様にご挨拶してしまったのだから。私はマネージャーにこの出来事を話し「徐さんの研修期間」だけでも正統派の日本語で話して頂けないか?と相談した。その道10数年以上の大御所の先輩達にお願いするのは大変勇気が要ったが、皆さん気風の良い方々ばかりで二つ返事で快諾してくださった。

帰国時、成田で徐さんは「ボク、ウースだけは忘れません。だけど仕事では使わない、安心して」と満面の笑みで台湾行きの飛行機に乗った。そうね、ウースはハイ、おはよう、こんにちは、ありがとう…日本語の挨拶の俗語のほぼ全てを網羅する。徐さん、貴方は日本人の私達に「日本語の神」をプレゼントしてくれたのね。

私達が来世を謳歌する頃、日本の「古文書」に「ウース神、2015年頃台湾に渡航す」と記されているかも知れない。

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